研究誌『松本清張研究』第12号
清張は朝鮮半島を始めとして終生アジアに関心を持ち続け、人物・歴史・事件と様々な題材を通じて多角的に描き出しました。
また、清張作品は今もなお各国で読者を惹きつけ、新たな読者を生みだし続けています。
各界の第一人者がそれぞれの「清張像」を語るエッセイと併せて、清張の新たな魅力をお伝えします。
多彩なエッセイにもご期待ください。
特集 清張と東アジア・東南アジア
特別対談
・東アジアに向けた清張のまなざし/島田雅彦、川村湊、宮田毬栄
論文
朝鮮半島
・『北の詩人』ノート/和田春樹
・松本清張の朝鮮と韓国における受容/南富鎮・鄭恵英
中国
・中国高度経済成長期の「人世」と「人性」を映し出す両面鏡 ─「東アジアと松本清張」論序説/藤井省三
・清張 東アジア 密教/松長有慶
ラオス
・阿片と頽廃とCIAのラオス ─『象の白い脚』/綾目広治
マレーシア
・忘却された戦争 ─松本清張『熱い絹』と東南アジア/久保田裕子
ベトナム
・考察:松本清張は「超ジャーナリスト」である/浅井泰範
再録
・特派員 /松本清張
エッセイ 私のなかの松本清張
・私の松本清張体験・卑弥呼と鷗外/篠田正浩
・清張さんの叱る声/童門冬二
・社会派という「レッテル」について/猪瀬直樹
・<音>への感性/安藤 満
・幻の歴史小説/天野敬子
・松本清張先生の思いで/文潔若