〜清張研究の拠点として〜

松本清張研究の研鑽・発信の場として、平成10年12月に設立された組織です。会員は全国の研究者を中心に構成され、事務局は当館内に設置されています。年二回、多彩な内容の講演・研究発表が行われています。

これまでの研究発表会(所属・肩書きは当時のもの)

■第四十七回 (令和6年6月1日・東京学芸大学)

【講  演】 『清張作品の「謎」と「秘密」に迫る
           ― 『松本清張はよみがえる』を手引きに』
         酒井 信  明治大学准教授
【研究発表】 

『松本清張における服装の変容と無意識の構造』
         川里 卓  名古屋大学大学院人文学研究科哲学専攻博士研究員

■第四十六回 (令和5年12月2日・東京学芸大学)

【講  演】  「研究と想像力 ― 松本清張古代学の時代」
         上野 誠  國學院大學教授
        「松本清張と中上健次 ― 犯罪・差別・天皇制」
         大井田義彰  東京学芸大学名誉教授

■第四十五回 (令和5年6月24日・松本清張記念館)
 松本清張『砂の器』国際シンポジウム

【講  演】 「文学史の中の清張」
         山田有策 東京学芸大学名誉教授

【研究発表】 

「高度経済成長期の映し鏡
   ― 『砂の器』の「方言」と「標準語」―」
        田中ゆかり 日本大学教授
「メディアミックスによる清張文学の大衆化
   ― 中国における『砂の器』の受容 ―」
        王成 清華大学教授
「メディアコンテンツの地平へ、北米における『砂の器』とその受容(試)論」
        角田拓也 コロンビア大学助教授

■第四十四回 (令和4年12月3日・東京学芸大学)

【研究発表】

「松本清張『昭和史発掘』「老公」などの成果の継承と発掘
       ― 西園寺公望邸についての考察を中心に」

          奈良岡聰智 京都大学大学院教授

「『万葉考古学』における都市と地方をつなぐ交通の研究」

          鈴木 喬 奈良大学准教授

■第四十三回(令和4年6月4日・オンライン)

【講  演】  「推理小説におけるリアリティーとは」
            中丸 宣明  法政大学教授
【研究発表】  「小説に描かれた考古学世界の理想と現実
                   ―松本清張と以後の小説」
           絹畠 歩 奈良県立橿原考古学研究所主任研究員

■第四十二回(令和3年12月4日・オンライン)

【研究発表】   「国際シンポジウム
          『松本清張:メディア・アダプテーション・ミドルブラウ文学』報告
            十重田裕一 早稲田大学文学学術院教授
                     早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)館長

■第四十一回 (令和元年12月7日 ・ 法政大学)

【講  演】   「清張作品の中の女性たち」
              長尾 龍一   東京大学名誉教授
【研究発表】   「松本清張文学の韓国における翻訳現況と特徴」
              金宰奭   韓国・慶北大学校教授

■第四十回 (令和元年6月8日 ・ 松本清張記念館)

【講  演】   「清張文学の土壌-地方・人-」
              松本 常彦   九州大学大学院教授
【研究発表】   「下関での <清張> と清張の <下関>
           -松本清張の地理的理解(二)」
              中川 里志   松本清張研究会会員

■第三十九回 (平成30年12月1日 ・ 東京学芸大学)

  【講  演】   「松本清張の冷戦体制-アジアの『黒い霧』の構造を描く」
              成田 龍一   日本女子大学教授
 【研究発表】   「松本清張、未完の仕事-《荒木光子の戦後史》
           -『マッカーサー元帥レポート』を中心に-」
              北原 恵   大阪大学教授

■第三十八回 (平成30年6月2日 ・ 東京学芸大学)

  【講  演】   「清張ミステリーにおける乱歩の変奏-『顔』収録作を軸に-」
              浜田 雄介   成蹊大学教授・『新青年』研究会
 【研究発表】   「自筆原稿・日記・書簡類を素材とした日本近現代史学史の研究
           -徳富蘇峰・平泉澄往復書簡を中心に-」
              坂口 太郎   高野山大学助教

■第三十七回 (平成29年12月2日 ・ 東京学芸大学)

  【講  演】   『「両像・森鷗外」を読む』
              山崎 一穎   森鷗外記念館 (津和野)館長   跡見学園理事長
 【研究発表】   『松本清張の政治思想 ─ 言論界、大学、歴史記述』
              倉科 岳志   京都産業大学准教授

■第三十六回 (平成29年6月3日 ・ 東京女子大学)

  【講  演】   『純文学論争と松本清張』
              樫原 修   広島大学名誉教授
 【研究発表】   『松本清張と森浩一 ─ 定説への挑戦と古代史ブームの牽引 ─』
              深萱 真穂   フリーライター

■第三十五回 (平成28年12月3日 ・ 成蹊大学)

  【講  演】   『岡倉天心と明治三十年前後、西欧美術派と日本美術派の覇権抗争
                    ─ 「岡倉天心 その内なる敵」をめぐって』
              大久保 喬樹   東京女子大学教授
 【研究発表】   『清張鉄道1万3500㌔』
              赤塚 隆二   元朝日新聞記者

■第三十四回 (平成28年6月4日 ・ 大阪商業大学)

  【講  演】   『松本清張と大阪』
              石上 敏   大阪商業大学教授
           『戦前の天皇制と超国家主義 ─ 松本清張はどう捉えていたか ─』
              綾目 広治   ノートルダム清心女子大学教授
 【研究発表】   『イタリアにおける松本清張 ─ レオナルド・シャーシャとの相似性 ─』
              吉村 法子   立命館大学大学院博士課程

■第三十三回 (平成27年12月5日 ・ 東京学芸大学)

  【講  演】   『松本清張歴史・時代小説考 ─ 歴史学・時代考証からのアプローチ』
              大石 学   東京学芸大学教授
 【研究発表】   『「神々の乱心」と大連阿片事件』
              平石 淑子   日本女子大学教授

■第三十二回 (平成27年6月6日 ・ 東京学芸大学)

  【講  演】   『一九六〇年前後の松本清張 ─ 文学と映画のあいだ ─』
              紅野 謙介   日本大学教授
 【研究発表】   『松本清張とラオス ─ ベトナム戦争の記述をめぐって』
              尾崎 名津子   日本大学非常勤講師

■第三十一回 (平成26年12月6日 ・ 日本女子大学)

  【講  演】   『清張古代史学からのスタート  ─ 鳥葬と大麻 ─』
              山口 博   富山大学名誉教授 ・ 聖徳大学名誉教授
 【研究発表】   『松本清張の社会派推理小説と自殺・失踪
            ─ 『点と線』『ゼロの焦点』『波の塔』を手掛かりに ─』
              南富鎭   静岡大学教授

■第三十回 (平成26年6月7日 ・ 東京大学)

  【講  演】   『松本清張の昭和史』
              半藤 一利   作家
 【研究発表】   『松本清張「火の路」とペルシャ文化の飛鳥東漸
            ─ 法隆寺烙印十字・飛鳥石造物・胡印及び景教遺物からのアプローチ』
              久米 雅雄   大阪芸術大学客員教授

■第二十九回 (平成25年12月7日 ・ 法政大学)

  【講  演】   『松本清張と古代 ─ Dの複合を中心として ─』
              古橋 信孝   武蔵大学名誉教授
 【研究発表】   『松本清張と新聞小説 ─ 「黒い風土」 / 「黄色い風土」を読む』
              山本 幸正   早稲田大学非常勤講師

■第二十八回 (平成25年6月1日 ・ 明治大学)

  【講  演】   『清張先生のウラ・オモテ』
              大塚 初重   明治大学名誉教授
 【研究発表】   『時代の文脈から「日本の黒い霧」を読み直す ─ 日中比較を通して』
              尹芷汐   名古屋大学大学院博士後期課程

■第二十七回 (平成24年12月1日 ・ 静岡大学)

  【講  演】   『「或る『小倉日記』伝」と日本の近代文学 ─ 読むことを読む ─』
              田中 実   都留文科大学名誉教授
 【研究発表】   ① 『松本清張と丸山眞男』
              南富鎭   静岡大学教授
            ② 『世界的な作家・松本清張 ─ ミステリー小説の映画化について』
              コルベイ スティーブ   静岡大学専任講師

■第二十六回 (平成24年6月2日 ・ 早稲田大学)

  【講  演】   『3・11以後の松本清張』
              高橋 敏夫   早稲田大学教授
 【研究発表】   『松本清張の「黒地の絵」をノンフィクションとして読む試み』
              加島 巧   長崎外国語大学教授

■第二十五回 (平成23年12月3日 ・ 慶應義塾大学)

  【講  演】   『菊池寛と松本清張の接点』
              片山 宏行   青山学院大学教授
 【研究発表】   『松本清張と中間小説の時代』
              高橋 孝次   千葉大学非常勤講師

■第二十四回 (平成23年6月4日 ・ 昭和女子大学)

  【講  演】   『清張古代学 ─ 魏志倭人伝から魏志東夷伝の考古学』
              東  潮   徳島大学大学院教授
 【研究発表】   『清張推理小説にみる動機と性格に対する検討』
              和田 稜三   京都外国語大学非常勤講師

■第二十三回 (平成22年12月4日 ・ 東京芸術大学)

  【講  演】   『作家デビュー前夜の松本清張 ─ 占領期日本のメディア規制との関連から』
              十重田 裕一   早稲田大学教授
 【研究発表】   『貞明皇后に仕えた女官たちから見た「神々の乱心」
              ─ 中世以来の女官と宮廷巫女の系譜 ─』
              美馬 弘   多摩美術大学特別研究員

■第二十二回 (平成22年6月5日 ・ 立教大学)

  【講  演】   『清張と宮中 ─ 「神々の乱心」の謎を解く』
              原 武史   明治学院大学教授
 【研究発表】   『「点と線」再読の試み ─ 「社会派」からの逸脱 ─』
              栗田 卓   立教大学大学院 博士後期課程

■第二十一回 (平成21年12月12日 ・ 松本清張記念館)

  【上  映】   記念館オリジナル映像 『日本の黒い霧 ─ 遙かな照射』
 【講  演】   『日本の黒い霧 ─ 清張ノンフィクションのはじまり』
              藤井 忠俊   現代史研究家・映像『黒い霧』原作・脚本・監修者
 【研究発表】   『清張が現代文学に残したもの』
              宇佐美 毅   中央大学教授

■第二十回 (平成21年6月13日 ・ 立命館大学)

  【講  演】   『松本清張の考古学』
              森 浩一   同志社大学名誉教授
 【研究発表】   『壬申の乱と伊勢神宮 ─ 松本清張説にこたえる ─』
              直木 孝次郎    大阪市立大学名誉教授

■第十九回 (平成20年12月6日 ・ 東京学芸大学)

  【講  演】   『松本清張と映像』
              金子 修介   映画監督
 【研究発表】   『映画「影の車」をめぐって ─ 松本清張と橋本忍』
              中沢 弥   多摩大学専任講師

■第十八回 (平成20年6月14日 ・ お茶の水女子大学)

  【講  演】   『「断碑」と森本六爾』
              春成 秀爾   国立歴史民俗博物館名誉教授
 【研究発表】   『清張歴史小説の取材源 ─ 新井白石「藩翰譜」と飯田忠彦「野史」 ─』
              森本 穫   元賢明女子学院短期大学教授

■第十七回 (平成19年12月15日 ・ 筑紫女学園大学)

  【講  演】   『清張のアンテナ ─ 新しいものは使える』
              赤塚 正幸   北九州市立大学教授
 【研究発表】   『「熱い絹」とジム・トンプソン失踪事件 ─ 松本清張と東南アジア世界』
              久保田 裕子   福岡教育大学准教授

■第十六回 (平成19年6月16日 ・ 東京学芸大学)

  【講  演】   『戦後史のなかの松本清張』
              桜井 哲夫   東京経済大学教授
 【研究発表】   『〈自叙伝〉の戦略 ─ 菊池寛「半自叙伝」から松本清張「半生の記」へ』
              石川 巧   立教大学教授

■第十五回 (平成18年12月2日 ・ 立教大学)

  【研究発表】   ① 『松本清張と鷗外 ─ 最後の推理小説「両像・森鷗外」の手法 ─』
              金子 幸代   富山大学教授
            ② 『悪女の語り方 ─ 清張文学のアキレス腱』
              菅 聡子   お茶の水女子大学教授
            ③ 『松本清張における鳥居龍蔵 ─ 官学に対抗する狷介不羈で不遇な在野学者像 ─』
              南富鎭   静岡大学教授

■第十四回 (平成18年6月24日 ・ 明治大学)

  【講  演】   『松本清張の歴史・時代小説 ─ 小説日本芸譚と天保図録を中心に』
              中島 誠   文芸評論家
 【研究発表】   ① 『松本清張と大岡昇平 ─ 歴史文学への志向』
              関塚 誠   筑波大学大学院
            ② 『清張初期小説における「距離」の問題 ─ 地理・歴史・推理』
              疋田 雅昭   立教大学特別研究員

■第十三回 (平成17年12月3日 ・ 北九州市立大学)

  【講  演】   『記憶の風景 ─ 松本清張の小倉時代』
              小林 慎也   梅光学院大学教授
 【研究発表】   『「採集」する身体へ ─ 「清張」・小倉そして民俗学』
              重信 幸彦   北九州市立大学助教授

■第十二回 (平成17年6月25日 ・ 中近東文化センター)

  【講  演】   『松本清張における人生の設計』
              佐藤 忠男   評論家
 【研究発表】   『清張作品における「考古学」の登場形態』
              大津 忠彦   筑紫女学園大学教授

■第十一回 (平成16年12月4日 ・ 愛知大学)

  【講  演】   『万引き・剽窃・パロディーというトリック ─ 松本清張一側面観』
              北川 透   詩人・梅光学院大学教授
 【研究発表】   『「大衆」はリアリティーを欲している ─ 清張推理小説の淵源』
              真銅 正宏   同志社大学教授

■第十回 (平成16年6月26日 ・ 明治大学)

  【講  演】   『清張ミステリーにおける東京』
              川本 三郎   文芸評論家
 【研究発表】   『日本近代の欲望と犯罪 ─ 「砂の器」を中心に』
              綾目 広治   ノートルダム清心女子大学教授

■第九回 (平成15年12月6日 ・ 文藝春秋ホール)

  【講  演】   『ゾロアスター教と現代』
              高橋 和夫   放送大学教授
 【研究発表】   『法の限界への挑戦 ─ 転換点としての「霧の旗」』
              大塩 竜也   立教大学大学院

■第八回 (平成15年6月28日 ・ 立教大学)

  【講  演】   『日本推理小説史上における松本清張』
              郷原 宏   文芸評論家
 【研究発表】   『愛しみの構図 ─ 松本清張の〈女〉を読む』
              大井田 義彰   東京学芸大学助教授

■第七回 (平成14年12月8日 ・ 立命館大学)

  【講  演】   『清張の歴史とアカデミシャン』
              井上 章一   国際日本文化研究センター教授
 【研究発表】   『清張小説における恋愛観 ─ 「波の塔」をめぐって』
              渋谷 香織   駒沢女子大学助教授

■第六回 (平成14年6月15日 ・ 立教大学)

  【講  演】   『「行者神髄」について』
              天沢 退二郎   詩人・明治学院大学教授
 【研究発表】   『清張文学の間テクスト性 ─ 「Dの複合」について』
              仲正 昌樹   金沢大学助教授

■第五回 (平成13年12月1日 ・ 松本清張記念館)

  【講  演】   『清張ミステリーと女性読者』
              藤井 淑禎   立教大学教授
 【研究発表】   『「黒地の絵」について』
              松本 常彦   北九州市立大学助教授

■第四回 (平成13年6月9日 ・ 立教大学)

  【講  演】   『松本清張における歴史と文学』
              桶谷 秀昭   文芸評論家
 【研究発表】   『フィクションとリアリティ ─ 「日本の黒い霧」の周辺 ─』
              佐藤 泉   青山学院女子短期大学助教授

■第三回 (平成12年12月2日 ・ 専修大学)

  【講  演】   『松本清張と菊池寛』
              小笠原 賢二   文芸評論家
 【研究発表】   『松本清張初期短編への考察』
              山口 政幸   専修大学助教授

■第二回 (平成12年6月10日 ・ 立教大学)

  【講  演】   『松本清張と絵画』
              山田 有策  東京学芸大学教授
 【研究発表】   『危機をめぐる連載小説 ─ 菊池寛の「震災」から松本清張の「戦後外交」へ』
              前田 潤   立教大学大学院 博士後期課程

■第一回 (平成11年11月27日 ・ 立教大学

  【講  演】   『松本清張という人』
              藤井 康栄  松本清張記念館館長
 【研究発表】   『松本清張の出発 ─ 「歴史小説」の方法と論理』
              石川 巧   山口大学助教授